不憫さを確かめる日記 11

小学校低学年の頃の話。

図工の時間、近所の風景写真を写生する授業内容だった。はじめに細いボールペンで下書きをして、次に絵の具で塗る手順だった。私はボールペンで、団地の窓を真四角くに描いていた。すると当時の図工の女の先生に、『建物が向こうに向かってるんだから窓は歪むはずでしょう⁈どうして分からないの⁈今すぐ直しなさい‼︎』と授業中にみんなの前で激昂され、(小学校低学年の子どもに楽しさより正しさを求めてどうする)修正テープを雑に机の上に放られた。私は泣きながら、修正テープでちまちまと窓の輪郭を描き直した。イヤな記憶である。